■上海は大阪と似ている
上海はかつて小さな漁村でした。その前はまだ土地すらもなく海の底にありました。長江(揚子江)が運んでくる土砂が堆積していまの上海ができたのです。そして現在では北の北京が政治の中心であるのに対して、商業の都として栄えています。そんな歴史と現状はまさに大阪にそっくりです。 大阪ではいわゆる大阪弁(広くいえば関西弁)が話されていて、東京で話される言葉とはずいぶん違います。同様に、上海で話される言葉は「上海語」です。中国の五大方言とも七大方言ともいわれる言葉のうちのひとつで、いわゆる「呉方言」に属する言葉です。もちろん北京の人には理解できません。
そんなことを考えるといよいよ上海は大阪に似ていると言えます。 |
上海は高層ビルが建ち並ぶ。
地震がないので、建築方法は簡単だ。
いまだに足場は竹で組み上げ、筵のカバーである。 |
■上海は日々変化している
私は一、二ヶ月ごとぐらいに上海に行きます。そのたびに何がしか新しい発見をします。高架道路ができていたり、家がなくなっていたり、料金所ができていたり、新しい道路がついていたりと、そりゃあもうびっくりすることだらけです。
なにより驚いたのは、高架道路や高速道路ができるのがはやいことです。日本なら数年はかかろうかという道でも、半年後に訪れてみるともう供用に付されていたりなんかします。
高速道路などカーブがそもそもありませんから、設計も施工もかんたんなのでしょう。(しかし、高速道路上にアスファルトのはがれた穴ぼこなどがあるのを見るとぞっとしますが…。
しかし、なんといっても立ち退き問題などのややこしいことがないのが一番大きいでしょう。いったん決めたらすぐに工事にとりかかれますもんね。
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フランス資本が入ったスーパーマーケット、「カリフール」。中国語名は「家楽福」という。
この企業はアジア全域に入りこんでいる。最近、日本にも上陸した。
マクドナルドもあちこちで見うけられる。
ほぼ世界共通のメニューなので気軽に食べられるが…。 |
■上海は日々変化している 二
私がはじめて上海を訪れたときと現在ではどれほど違うか、二、三の例を…。
 | 仕事上でもプライベートでも人と会うときはタバコを余分に用意して、互いにそれを相手に差し出しあって煙草を吸ったものだが、いまではどこもかしこも禁煙で、煙草を吸わない人が増えた。(そんなにかんたんに禁煙できるかぁ?)
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 | かつては慢性的な渋滞が日常だったが、高架道路ができて市街地の横断が早くなった。
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 | 地下鉄が二本走るようになった。意外と便利だ。とくに上海駅
行くとき、到着時間が読めるようになった。
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 | タクシーがきれいになりつつある。かつてはドアも満足にしまらないような天津シャレードが走っていたが、いまではサンタナ2000のきれいな車になりつつある。窓も電動だぞ。
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 | レストランの小姐(シャオチェ)の愛想がよくなった。百貨店やスーパーの店員も変わってきた。おつりを投げ返すことも少なくなってきた。
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 | 各家庭に電話が普及した。そのうえ、今ではネコも杓子も携帯電話を持っていて、やかましい。とくに姦しい上海語で電話をするのははた迷惑だぞ!
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 | 外貨券がなくなった。これは外国人専用のお札で、人民元よりも価値があった。しかし、いきなり廃止された。(一朝にしてただの紙切れになった外貨券をもっていた私はどうすりゃいいんだ?) |
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上海浦東国際空港
浦東空港は、成田空港や関西空港のように街の中心部から遠い。とても不便である。
空港見学の地元団体さんもやってくる。旗を立てたガイドさんのあとを金魚の糞みたいにぞろぞろとついて回る。これもグローバルスタンダードかぁ?
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■ 上海家庭料理
上海料理は日本人旅行者の間でも有名です。広東料理や北京料理と並べ称されるほどです。
しかし、個人的には「それほど言わなくても」という思いがあります。
実際、毎日食べていると、ま、ごく普通の料理といえますね。
そこでいくつか食卓に出ている料理をご紹介しましょう。
● アサリ
アサリです。
砂抜きをあまりしていなくて、けっこうジャリジャリします(笑)
味は日本と同じでおいしいです。
調味はもちろん中華風(上海風)! |
● スッポン
写真は私がいただいたスッポンの残骸です(笑)
義母は私がスッポンが好きだということを知って、ときどきスッポンを丸ごと一匹供してくれます。
日本ではスッポンは高級料理ですから(中国でも同じですが)、ひとり丸ごと一匹というのはないでしょう。
その効果からいえば丸ごと食べたら死んでしまうかもしれません(笑)
私も日本でスッポンを食べると数切れ食べただけで身体が熱くなったり、めまいがするほどの効き目があるのですが、中国では一匹食べても全然なんともありません。不思議です・・・。
料理法はシンプルです。内臓を取り出し、そこへ生姜やハムを入れ込みます。そして蒸すだけ。
皿の上には完全なる姿、生前の姿そのまま(笑)に鎮座してます。
したがって食べるときはあたかも解剖実験をしているがごとくです。面倒な部位は手足ですね。小骨が多く、それをいちいち吐き出しながら食します。頭部も面倒です。ま、魚のお頭を箸でつついて食べてるのと変わりはありませんが。
甲羅の周辺部はやわらかくもちろん食べられます。残ったのはけっきょく写真のごとく骨のみ! |
● 豚の耳
左の写真は豚の耳です。沖縄では「ミミガー」などと呼ばれているものですね。
料理法はいろいろですが、写真のものは香采、ピーナッツなどと一緒に醤油とラー油で和えたものです。
ピリッとした辛さとミミの歯ごたえが絶妙の舌ざわりをつくっています。
この他、やや大ぶりにミミを切り取り醤油(もちろん中国醤油です)に浸けて食す食べ方もあります。
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● キクラゲ
私はキクラゲも好きです。(嫌いなものがほとんどないので何でも「好き!」です(笑)
ワケギとともに油で炒めてあります。
シンプルな料理ですが、ビールに合います!
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